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第12話:赤髪の騎士
2008 / 01 / 11 ( Fri ) 22:08:16
そょ先生が落ち込んでいる話はすぐにダンバートン中に広まって、その話にもちきりにっていた。
お見舞いに来た人も、診察してほしい人にも逢おうとしなかった。


まつむし:マスター!このままではギルドの評判に影響がありますわ!なんとか手を打たないと。
友らしい:あれを自力で乗り越えてくれたら、そょの心は一層強くなる。しかし、ギルドに影響が出るとさすがに何とかせんとなぁ。
まつむし:私、ちょっと話してきます。

ギルド食堂でお昼を食べていたマスター。正直まつむしの言いたいことは十分理解している。だからと言ってどうにかなるとは思えなかった。

友らしい:Haniel、SINKEL。ご馳走様。
Haniel:あぁ。
SINKEL:お粗末様です。マスター。


このギルドの料理長を任されているHaniel。SINKELも料理経験があるので手伝っている。SINKELはHanielの繊細な包丁さばきにキレがないことで心に迷いが生じていると感じていた。

まつむし:そょさんちょっといいかしら?

そょのいる部屋のドアを軽く2回ノックをした。中からは『…どうぞ』と一言返事だけが返ってきた。中に入り、椅子に腰掛けてみたが、なかなか話出せず時間だけが過ぎていった。

まつむし:そょさん。私には両親はいるけれど、私の弟は魔族に殺されたわ。
雪野そょ風:!!

突然な話で驚きの表情を隠せなかった。まつむしに弟がいたなんて初耳だったからだ。ギルドメンバーは全員なにかしら魔族に対して辛い経験をしているのは知っている。しかしそれを口に出すことも、聞こうとも誰もしなかった。

まつむし:弟が魔族に殺されたと知って、私は今のそょさんみたいに心を閉ざしてしまったの。でもいつか、きっといつか気づいてくれると私は信じてる。過去を忘れろとは言わないわ。でも、過去を乗り越えてこそ本当の強さが生まれるということを。
雪野そょ風:…。
まつむし:そょさん。あなたが心を閉ざしてしまっては、あなたを頼ってきた人に失礼よ。じゃ、私も仕事に戻るわ。


それだけ言うと部屋から出ていった。多少なんらかの変化があってくれると期待しながら…。
そして数分が経ったあと、そょは診察を再開しようと立ち上がった。
雪野そょ風:あなたは強いのね…。


そしてこちらはフィアードダンジョンで迷子になっている2人組み。
ベアウルフとの戦いのあと、すぐに熊やいのしし、ジャッカルなど森特有のモンスターに襲われながらも少しずつ着実に奥へ奥へと進んでいった。回りを警戒しつつでこぼこした獣道を進んでいるだけあって、2人の体力は大幅に削られている。


友みたい:pafeちゃんもう歩けなーい。

まるで子供のようにその場に座り込んでしまった。水色の綺麗な服も少しずつ土などによって色が濁ってきている。
pafeも疲れが溜まっていて休憩しようと思っていたところだ。少し開けた場所を探し、手分けして枯れ枝をかき集め、焚き火をした。メラメラと燃え上がっていく炎によって冷め切っていた体が芯から温まっていく。


はいっと手渡されたパンと水。空腹感でいっぱいだった体はすぐにエネルギーにしていく。

友みたい:pafeちゃんはそょちゃんのこと大事なのね?
pafe:大事…というか、俺は昔ある人に命を助けられたことがあってね。
友みたい:へ?


そういうとpafeは静かに語りだした…。





5年前…

人間と魔族の戦争が激しい時代だった。センマイ平原のクレーターが戦争のすごさを物語っている。
イメンマハ近衛騎士団も腕に自信のある戦士や魔法師がセンマイ平原に集まっては魔族と戦っている。
魔族も負けずとゴーレムやオーガなど屈強モンスターを引き連れては人間と戦っていた。
どこを見ても、人間か魔族の死体が転がっており悪臭が漂う。空にはその肉を狙う獣や鳥たちが身を潜めてチャンスをうかがっているほどだ。


pafe:ここで俺の強さを証明してやる。

両手剣のクレイモアを抜き、手短に目の前の敵から切り倒していた。すぐ隣でも魔法師達が魔法を連発している。
炎や氷、雷の属性攻撃のほかにヒーリングワンドを持って回復に専念する魔法師もいる。

T字路まで来たとき、pafeは何かとても強い殺気を感じた。それは青い体をしており、オーガよりも大きく、大きな腕を地面に叩きつけて振動を起こしていた。


pafe:な…サイクロプスだと!

サイクロプスの地震攻撃(ストンプ)は範囲がとても広く、集中しないといけない魔法師達には地面が揺れて集中できないでいる。
また戦士達も太い腕やらで近づけず、苦戦を強いられていた。


pafe:あいつを倒せば、俺も一躍有名人ってやつか。

ストンプの余震が消えたころにサイクロプスに向かって走りだした。太い腕で攻撃して来たのをかわし、その腕にクレイモアを突き刺そうとした。

キーンッ

体が硬く、クレイモアの刃はサイクロプスの腕を貫かなかった。そして、攻撃が弾かれた衝撃で動きが止まった時…。

ボキッ

pafeの体にもう片方の手から繰り出された攻撃をもろにくらってしまった。数㍍は飛ばされただろうか、骨が折れたのか動くこともできないくらい激痛が走る。

どしんっどしんっ。とサイクロプスがゆっくり歩いてくる。とどめをさそうとしているのだ。


pafe:く…自分の腕を過信するんじゃなかった。俺も逝ってしまうのか。

痛みのあまり目から涙が流れ、サイクロプスの姿さえ歪んで見えてきた。

そして…


あ、死ぬ。


と、そう思って目を閉じた時、ドシーンという大きな音がした。
おそるおそる目を開けると目の前に、赤いショートな髪をし、白銀と赤を使った鎧を身に纏い、赤い大きなマントを羽織っている人がいた。

女性か…?確信は持てなかったが、そんな感じがした。


赤髪の騎士:早く、その者の治療を!骨が折れていると見える。急いで応急処置をせよ。

はっ。と近くにいた側近の兵士と応急師がpafeの治療にあたった。

さっきの大きな音は、サイクロプスが倒れた音だった。一体どうやってあの巨体をダウンさせたのだろう。
すばやい応急治療によって痛みはだいぶなくなっていた。


pafe:俺は助かったのか…。
側近1:お前、運が良かったな。あのままだと確実に死んでいたぞ。
pafe:あの人は大丈夫なのか…?
応急師1:あの方なら大丈夫さ。アイディン隊長と肩を並べるくらいなんだからね。

アイディン隊長とはイメンマハ近衛兵の隊長を務め、人望も厚く、実力もエリンの中で5指に入るといわれている人だ。そんな人と肩を並べるくらいって一体…?

そして、サイクロプスは起き上がり、すぐさま赤髪の騎士の体を貫く勢いでパンチした。赤髪の騎士は微動谷せず、pafeはやられる!と思った。

が、しかし貫いたのは赤いマントだけだった。サイクロプスもpafeもどこにいった?と辺りをキョロキョロしている。
するとどこから声が聞こえた。


赤髪の騎士:奥義、椿

それはサイクロプスの真上、はるか上空から一瞬光った。太陽と重なっていて見え難かったが人影も見えた。赤髪の騎士なんだろうか。

ずどーん!

何かがサイクロプスの頭から体を貫き地面に突き刺さった。刺さったものを見ると矢のようだ。
物凄い威力があったんだろう。サイクロプスは生き絶え、仰向けに倒れこんだ。

サイクロプスが倒れたすぐ横に、ふっと上空から落ちてきた赤髪の騎士が音もなく着地した。
カードから新しいマントを取り出し装着。そして次に赤馬を出し、それに乗って一言言葉を残して走り去った。

『護るべき者がいると強くなれる。命を大切にな。』





友みたい:そんなことがあったんだ。で、その赤髪の人は?
pafe:わからん。そょに似たものは感じるけど、あの騎士ほどの威圧感、戦闘力が感じられない。それにもしあの騎士がそょだったなら、なぜ実力を隠し、医者になっているのか分からない。
この5年の間になにがあったのか誰も知らんのだよ。


焚き火がバチバチと鳴り響く中、静かに語っていたpafe。焚き火のおかげでモンスター達の気配がない。

pafe:もう夜か…。

空を見上げると暗くなり始めていた。早くしないと遭難してしまう恐れがあった。

pafe:(赤髪の騎士…見つけたらお礼と、今の俺と戦ってほしい。あの頃より強くなった俺と。)
友みたい:pafeちゃんこっちに来て、いいお話のお礼にいいもの見せてあげる。

pafeの手を引いて走り出した。焚き火の火を消し忘れずに。しばらく走っていると、大きな川の前まで来た。

pafe:こんなとこに川が。なにを見せてくれるんだい?
友みたい:そろそろね。

5分くらい経っただろうか。暗い森なのにだんだん辺りが明るくなってきた。
小さな灯りがポツポツといたるところに光り輝いている。すぐにこの辺り一帯は光りの粒に囲まれ、神秘的な風景を見せてくれた。


pafe:す、すごい。とても綺麗だ。
友みたい:綺麗でしょう。ホタル草って言うんだ。綺麗な川の周辺にだけ咲く貴重な草なんだ。
pafe:ホタル草だって!?これがあれば、そょに薬を作れる!
友みたい:え?pafeちゃんホタル草探してたの?それならほら、いっぱい持ってるのに。

かばんの中から3束のホタル草を取り出した。

pafe:みたいさん!持ってたなら最初から出してくださいよ!
友みたい:えーだって言わなかったじゃないー。
pafe:ま、まぁ目標達成したし、帰ろうか。しかし、森の奥深くまで来てしまった。帰る道が分からない。

たしかに、夜の森を奥深くまで来てしまった。もちろん帰り道など分かるはずもなく、今自分たちがいる場所さえも正確にわからない。

友みたい:ほら、帰るわよ。

笑顔で手を差し出してきた。pafeはその手をとったがどうしていいか分からずにいた。
友みたいがpafeの目を手で多い隠し、再び目を開いてみた景色は…。


pafe:!! ここはダンバートンの広場!なぜ…?
友みたい:うふふ、何ででしょうねw

ニコニコしながら足早にギルドに戻っていった。友みたいの手には女神の羽根が握られていたことにpafeは気づかなかった。

pafe:まぁいいか。

元気よくただいまー!と言うとギルドの中からは同じくおかえりー!と帰ってきた。帰ってこれたんだと安堵感をこぼしたpafeだったのでした。


第12話 完
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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comment
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うふふ☆
待ってました!!ずっと楽しみにしてましたww

まちゃとぱふぇちゃの過去の話とか、意味深な「赤髪の騎士」・・・なぞは深まるばかりですね!
なぜ、そょさんの形見を取られたのか、それでどうなっていくのかなど、気になることいっぱいです☆

話の中のそょさん、立ち直っていけそうで安心しました!早く元気になってくださることを願ってますww
by: ☆遙馨☆ * 2008/01/11 23:33 * URL [ *編集] * page top↑
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むむ・・・
これは気になる新キャラ登場ですなあ。
展開的に恐らくは・・・

続きをまとw

ぱふぇち・・・w
羽には気づこうよwwwww
by: ルシュ * 2008/01/12 06:50 * URL [ *編集] * page top↑
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うん。そうなのよ。
弟は死んだの。もういないの。だからご飯も作らなくていいし洗濯もしなくていいのよね(’’
飲み会だと、アッシーにされることもない・・・はず・・・。
by: まつ * 2008/01/12 09:21 * URL [ *編集] * page top↑
****

>はるつん
謎が多く書きすぎて、自分でも把握しきれてないかも(ノ´∀`*)赤髪の騎士かっこいいでそー。書いてる自分に酔いしれそう(ぁ

>ルー
赤髪の騎士の正体は・・・!って言うな!考えるな!もしかしたらあたりなのかもしれない(ぇ
ぱふぇちゃは安堵感で周りが見えてなかったのですよ

>まちゃ
(*゚゚)ハッ!!
しまったーリアルまちゃにはリアル弟がいたんだっけorzなんか不吉な感じになっちゃってごめんなしゃい(´・ω・`)
by: 雪野そょ風 * 2008/01/12 22:07 * URL [ *編集] * page top↑
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たまにゎ顔を出しなさい
姉より

ぺちぺち
by: * 2008/02/12 11:22 * URL [ *編集] * page top↑
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ひぃぃぃ、も、も、もしや湖衣お姉さまですか!
by: 雪野そょ風 * 2008/02/15 20:52 * URL [ *編集] * page top↑
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